正しい消毒をしていますか?

学校が再開し、教員の業務に消毒が加わっている学校も少なくないと聞きました。
消毒を初めておこなう先生も多く、消毒作業を安全に、確実におこなうための方法を間違ってしまう場合もあります。

はじめに、多くの方が間違っている消毒方法からお伝えします。

「汚れを落とさずに消毒」は間違い

次亜塩素酸ナトリウムは「洗浄効果」がない

次亜塩素酸ナトリウムには「洗浄効果」がないため、汚れを落とすことができません。

「洗浄効果」とは、専門的な言葉ですが、ここでは「薬剤によって汚れを落とす効果」と思って差し支えありません。

例えば、ドアノブなどについている皮脂汚れや、そのほか子どもが触って付着した有機物による汚れは、次亜塩素酸ナトリウムでは落とすことができません。 そのため、次亜塩素酸ナトリウムで消毒する前には、必ず中性洗剤などで汚れを落とす必要があります。

もし汚れを落とさずに、いきなり次亜塩素酸ナトリウムなどで表面を消毒した場合、汚れている部分は十分な消毒がされません。

それでは、消毒方法などについて詳しく説明していきます。

いろいろな消毒方法

今回は、次亜塩素酸ナトリウムを使用した消毒について説明していきますが、ドアノブやスイッチなど、モノに付着したウイルスを消毒する際の一般的な消毒方法は以下となります。

方法特徴使用方法商品など
アルコール消毒液 アルコール過敏症の人は使用を控えてください。 濃度70%以上95%以下のエタノールを用いて拭き取ります。 市販のアルコール消毒液(70%以上 ※60%台のエタノールによる消毒でも一定の有効性があると考えられる報告があり、70%以上のエタノールが入手困難な場合には、60%台のエタノールを使用した消毒も差し支えありません。)
次亜塩素酸ナトリウム水溶液 「次亜塩素酸」の酸化作用などにより、新型コロナウイルスを破壊し、無毒化。 市販の家庭用漂白剤を、次亜塩素酸ナトリウムの濃度が0.05%になるように薄めて拭きます。その後、水拭きします。 キッチンハイターなど
手指用以外の洗剤 界面活性剤は、ウイルスの「膜」を壊すことで無毒化する。 ①家具用洗剤の場合、製品記載の使用方法に従ってそのまま使用します。
②台所用洗剤の場合、薄めて使用します。
市販の住宅家具用洗剤
次亜塩素酸水 「次亜塩素酸水」は、「次亜塩素酸」を主成分とする、酸性の溶液です。酸化作用により、新型コロナウイルスを破壊し、無毒化する。一定濃度の「次亜塩素酸水」が新型コロナウイルスの感染力を一定程度減弱させる。 消毒したいモノの汚れをあらかじめ落としておきます。
拭き掃除には、有効塩素濃度80ppm以上の次亜塩素酸水をたっぷり使い、消毒したいものの表面をヒタヒタに濡らした後、20秒以上おいてきれいな布やペーパーで拭き取ってください。
次亜塩素酸水
参考:厚生労働省HP

東京都の教育委員会は次亜塩素酸ナトリウムを推奨

東京都の教育委員会から都立学校向けのガイドラインを見ると、以下のような記載があります。

教室やトイレなど児童・生徒等が利用する場所のうち、特に多くの児童・生徒等が手を触れる箇所(ドアノブ、手すり、スイッチ、窓枠、窓の鍵など)は、1日 1 回以上消毒液(消毒用エタノールや次亜塩素酸ナトリウム)を浸した布巾やペーパータオルを用いて清拭する。消毒作業中は換気を十分に行い、目、鼻、口などを触らないようにする。また、教室には感染症対策チェックリストを設置し、消毒を行った日時を記録する。

1日1回、エタノールや次亜塩素酸ナトリウムを使って消毒をし、その日時をチェックするように、と言われています。

参照:新型コロナウイルス感染症対策と学校運営に関するガイドライン【都立学校】(guidelines01.pdf

次亜塩素酸ナトリウムの注意点

人体への影響

高い腐食性から、人体へも影響があるため、使用に際しては以下のことに注意してください。

  • 吸引すると有害(嘔吐などの症状を引き起こす可能性があります)
  • 腐食性・酸化性が強いため、革製品・金属腐食・天然繊維は傷みやすいので、必ず水で拭き取る
  • 酸性の洗剤と混ぜるとガスが発生するので、同時に使ってはいけない

消毒するときに用意するもの

では、実際に次亜塩素酸ナトリウムで消毒をするために用意するものをご紹介します。

  1. 中性・アルカリ性洗剤(シャボネット等)
  2. ※酸性洗剤は使用しないでください。次亜塩素酸ナトリウムと反応して有害なガスが発生します。
  3. 次亜塩素酸ナトリウム液
  4. 濃度が0.05%になるように薄めたもの。詳しくは「次亜塩素酸ナトリウム液の作り方」で説明します。

  5. バケツ 3つ
  6. 洗剤、次亜塩素酸ナトリウム液、水を入れるため3つ必要。

  7. マイクロファイバー 3枚
  8. 極細の化学繊維で織られた布。髪の毛の1/100ほどの細さで汚れをしっかりと掠め取り、素材を傷つけません。100円均一などでも購入できます。

  9. マスク
  10. ゴーグル
  11. 花粉症メガネなどの、液体が目に入らないもの

  12. ゴム手袋

次亜塩素酸ナトリウムによる学校内消毒の工程

「①洗浄」「②消毒」「③水拭き」の3工程

工程は消毒する物に付着した汚れの洗浄、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒、次亜塩素酸ナトリウムによる腐食を防ぐための水拭きの3工程をおこないます。

後述しますが、この3工程を3人で分担することにより、効率よく消毒をおこなうことができます。

  1. 中性・アルカリ性洗剤で洗浄
  2. 消毒する前に、マイクロファイバーに洗剤をつけて、汚れをよく落とします。消毒液の次亜塩素酸ナトリウムは、有機物などの汚れを落とすことができず、汚れが残ったままで消毒をすると効果が落ちてしまいます。

  3. 次亜塩素酸ナトリウム液で消毒
  4. マイクロファイバーに次亜塩素酸ナトリウム液をつけて表面をふきます。

  5. 水で拭き取る
  6. 次亜塩素酸ナトリウムは強い腐食性があります。そのため、消毒した金属、革製品、天然繊維などを傷めないように、消毒後は水で拭き取ります。

消毒する箇所

電気スイッチ・ドアノブ・受話器・机の引き出し・取手などの人が高い頻度で触る箇所(高頻度接触面)を、重点的に消毒していきます。

3人1組で作業

消毒は一人で担当すると、洗浄、消毒、水拭きの3つの工程をおこなうために手袋を付け直したり、バケツを運んだりなど非常に効率が悪いです。そのため、3人1組になって、消毒場所を渡り歩くのが効率的でオススメです。

①汚れの洗浄 ②消毒 ③水拭きの3つの役割を3人で分担しましょう。

消毒をおこなう頻度について

最低でも3回

1日の間に1000人以上の生徒や教員が活動する学校では、消毒をしても次の瞬間には多くの人が同じ場所を触れます。触れる頻度が高い場所は、最低でも1日に3回は消毒しましょう。

消毒だけでなく徹底した手指消毒を

ドアノブや手すりからの接触感染

最後になりましたが、接触感染はドアノブ、手すりなどにウイルスがたくさんついていることで、感染のリスクが高まります。
そういったものを消毒をすることは重要ですが、教員が通常業務の間におこなうには、消毒頻度にも限界があると思います。
そのため少しでも感染リスクを減らすために、気をつけておこなうべきは、生徒や教員それぞれがこまめに手洗いをおこなうことです。

汚染された場所を触って汚れた手で目を擦ったり、鼻を触ったりなど、粘膜に触れることで感染するリスクが高まるため、手洗いは頻繁におこないましょう。

手洗いの方法

以下は厚労省が推奨している手洗いの方法です。 「出典:首相官邸HPより手洗い

業務が忙しくて消毒ができない場合は専門業者に委託しましょう

長い休校明けで、授業内容の変更などで教員の皆様も通常業務で手一杯かと思います。より確実な、より効果的な消毒は専門業者にお任せください。タスクリエイトでは、定的な施設消毒も可能ですので、ご相談ください。

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